Smiley face
写真・図版
東京メトロ南北線東大前駅で発生した切りつけ事件で、ホームに駅員らが集まっていた=目撃者提供(画像の一部を加工しています)
  • 写真・図版

 東京都文京区の東京メトロ南北線東大前駅で7日夜、男が刃物を振り回し、複数人が負傷した。鉄道が現場となった同様の切りつけ事件は過去にも起きており、各社が防犯対策を進めてきた。

  • 東大前駅で刃物振り回しけが人 殺人未遂容疑で43歳男を現行犯逮捕

 2018年に東海道新幹線「のぞみ」車内で刃物による殺傷事件が起き、21年には小田急線、京王線の車内で刺傷事件が相次いだことなどを受け、車内や駅構内への防犯カメラ設置が進められてきた。国土交通省は23年、新幹線と、利用が多い大都市圏の路線について、凶悪事件抑止を目的に、今後新たに導入する車両を対象にカメラの設置を義務づけた。

 JR東日本によると、新幹線と首都圏を走る在来線の全車両でカメラの設置を完了し、地方でも新車両には整備を進めている。乗客の安全を守るために乗務員らが使う防刃ベストや防護盾も配備。東京メトロも、全車両や各駅の構内にカメラを設置したり、さすまたや防護盾などを配備したりしているという。

 京王電鉄は事件後、防犯効果を高めるため、車内の映像をリアルタイムで指令所などで見られるカメラを全車両に設置した。一方で、こうしたカメラは沿線の通信状況も整える必要があり、整備率にはばらつきがあるのが実情だ。

 手荷物検査の実施についても、各社は利用客の多さなどを理由に消極的だ。

共有